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あるまじきアルマジロ

 楚人にアルマジロを売ぐ者あり。
「こちらのアルマジロの鼻は、とても鋭く、どんな盾でも貫き通す」
 楚人は胸を張り、右手から一頭のアルマジロをぶら下げて、見物人に見せつけた。
「そしてこちらのアルマジロの甲殻はとてつもなく強固で、どんな槍の穂先をも弾き返すことができるだろう」
 そうして左手で、丸まったアルマジロを掲げてみせる。
「ちなみに名前を、アルマ次郎という」
 最前列にいた子どもが、鼻を伸ばしたアルマジロの方を指した。
「こいつの名前は?」
「アルマ……ゲドンだ」
 余計な情報は付け足すべきではない。商売の鉄則だった。
「ところで」
 後ろの方から老人が声を上げた。
「右のアルマジロの鼻で、左のアルマジロの甲殻を突けば、いったいどうなるかね」
 楚人は額を叩いた。投げ捨てられたアルマジロは空中で三回転半捻りすると、楚人の前で器用に静止してみせた。十点、の声が幾つも上がる。
「いけねえ。そいつは試したことがなかった。いい機会だ、一度やってみよう」
 楚人が地面を叩く。二頭のアルマジロが丸まりを解除し、向かい合った。次郎は陰の構え。対するゲドンは陽の構え。
 楚人は大声を張り上げる。
「さて皆々様。どっちに賭ける?」

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  1. 2010/09/07(火) 16:31:21|
  2. 茶林小一
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 バカSFからバカSMまでをモットーに、火星人や大和撫子などの絶滅危惧種を保護するため世界緑化運動を推進しています。応援よろしくお願いします。

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