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ペンギンフェスタ超短編

 こちらの作品はペンギンフェスタ2012に参加しています。

(その1)
 両翼を広げ滑空する。雲間を泳ぐものどもを嘴で捕え、旋回する。かつて海というものがあったという。だが今ではこの大空が彼らの狩り場だ。「来たか、兄弟」歓迎してくれた先輩たちは鮫や鯨に食いつくされた。この空を泳げるのは、今や彼らだけ。枯れた地表を、同胞たちが砂煙を上げ駆け抜けていった。


(その2)
 地球掬いが流行っている。今日の縁日でも店が出ていた。老若男女がポイを使って必死に引き上げようとするが、どれほど技術を駆使してもその重みに耐えきれない。「俺の出番だな」ペンギンを連れた男が進み出る。首に縄をかけると、釣り場に飛び込ませた。嘴が器用に地球を挟む。救いはあるか。どうか。


(その3)
 ザムザぐれ子が朝目を覚ますと、乳からペンギンが生えていた。「あなたを救いに来ました」確かにこれなら貧乳とバカにされることもないだろう。今日、ぐれ子は自分をバカにした者たちへのテロを決行するつもりだった。世界は消え去るはずだった。だが、もう少しだけ様子を見てやっていいかもしれない。

(その4)
 地球を落としちゃったの、と妹が池のほとりで泣いている。ペンギンたちが潜って探すが、水面から出た首はすべて横に振られる。僕は密かに、このまま見つからない方がいいかもしれない、と思っている。げえ、と声が上がった。摘みあげたのは、たったひとつのどれかの未来。

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  1. 2012/06/19(火) 18:45:58|
  2. 茶林小一
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編集人

茶林小一

Author:茶林小一
 バカSFからバカSMまでをモットーに、火星人や大和撫子などの絶滅危惧種を保護するため世界緑化運動を推進しています。応援よろしくお願いします。

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