緑乃帝國 緑のオンライン文芸誌

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間に合わない

 マニア輪内では泡内地区のモデルケースは大変評判になっている。
 巫女もメイドも、割烹屋や喫茶店が大当たりし、一大フィーバーを巻き起こしたことで模造品や粗悪品が大量に市場に出回り、現在では飽和状態となっている。それを見越し、次のトレンドとしてアオザイに目を付けたのは、先見の明があったといえよう。
 泡内地区のモデルケースをもっと多くの地域に。「MANY泡内」を合言葉に漢たちは動き始めた。大使館からの抗議。国内に僅少なベトナム人美女の確保。女性陣の冷たい視線。堅牢なる壁が次々と立ちはだかったが、次なる浪漫を確立するため、漢たちは挫けることなく前進し続けた。大使館の焼き討ち。人材確保のためのタイ人女性、中国人女性の国籍偽造と整形。女性向け眼鏡男子喫茶の並列展開。思いつき、それが実行可能な範囲であるならば、すべてをやった。
 マニ・アワ・ナイのベトナム美女三人組ユニットもこの春デビューした。これからメジャーになってゆくだろうと巷の噂になりつつある。
 なぜそれほどアオザイにこだわるのか。そのよさはチャイナドレス同様身体の線が美しく見えるなど多々あるが、それらのすべてを述べようと思えば五百文字では間に合わな

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  1. 2009/08/10(月) 00:00:41|
  2. 茶林小一
  3. | トラックバック:0
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シンクロ

 ピートと名付けられたすべての猫が夏への扉を探しているわけではないだろうけれども、僕のピートは確かに向こう側の世界を覗き込むのが好きであるようだった。
 例えばある扉を開くと、その先には緑色をした砂で一面を覆われた丘が広がっており、その中心にダイヤル式の四脚テレビが鎮座していたりする。映っているのがルイツだったり、ジョセフソン姉妹だったり、タチバナだったりとそのたび変わってはいるが、テレビ自体はいつだってその景色の中にあるのだった。そしてひとたび砂嵐が来れば、画面もまたそれに同調するのだった。
 彼は隙間を潜り抜け、砂嵐が止むのを待って、向こう側の季節が巡り、新しい世界が眼前に開かれるのを座り込んで待つ。時折長い鳴き声を上げる。そしてもう一度隙間を潜り、まだ次の季節が訪れていないのを確認するのだ。
 彼だけではない。実を言うと僕も待っている。次の季節が、新しい季節が来ることを、心のどこかで期待している。
 僕たちはいつだって、次の季節を探している。夏でなくてもいい。見知らぬ季節を求めて、彷徨っている。
 いつの時代でも。どんな場所でも。
 きっと、誰だって。

  1. 2009/08/04(火) 18:40:32|
  2. 茶林小一
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  4. | コメント:5

編集人

茶林小一

Author:茶林小一
 バカSFからバカSMまでをモットーに、火星人や大和撫子などの絶滅危惧種を保護するため世界緑化運動を推進しています。応援よろしくお願いします。

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